特別支援教育士資格認定協会は、特別支援教育士〔S.E.N.S〕・特別支援教育士スーパーバイザー〔S.E.N.S-SV〕の資格認定、資格更新に関する事業を行っています。

資格取得者の声 ~S.E.N.Sになって~

S.E.N.S機関誌『LD,ADHD&ASD』57号にも掲載しています。

養成セミナーでの学びを糧に

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私は、教育センターで特別支援教育の推進を担う部署 に10年間勤務しています。教職経験者の方々とチームを組み、臨床心理士として障害のある子どもたちの就学や転学に関する相談業務を担当しています。具体的には保護者との面談、在籍園や在籍校での行動観察・聞き取り、知能・発達検査等のアセスメントを経て、望ましい教育環境を保護者や子どもの意向を尊重しながら相談しています。子どもたちの教育的ニーズの多様化に伴い、就学・転学相談の申し込み数は年々増加する傾向にあります。

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日々の相談業務の中で特別支援教育についての知識を更に深め、根拠に基づく正確なアセスメントが行えるようになりたいという思いが強まり、S.E.N.Sの取得を目指しました。養成セミナーのカリキュラムは、必要な情報が領域ごとにバランス良く構成され実践的な為、相談業務にすぐに活かせる内容ばかりでした。S.E.N.Sになって1年が経ちましたが、養成セミナーで学んだバランス感覚を忘れずに一側面の情報に偏ることなく多角的な視点から子どもたちの教育的ニーズを把握できるよう心がけています。今後も手厚い研修システムで学びを深めながら、就学や転学における移行期のサポートに努めたいと思います。

そうだ、S.E.N.Sになろう!

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S.E.N.Sになろう!と思い立ったのは、臨床心理士として療育に携わり、いつの間にか“新人”ではなく“中堅”と呼ばれるだけの年数が経過してしまい、日頃受講する研修が自分の興味関心に偏っていることを自覚したからです。また、学校教育の場に外から関わらせていただく機会が多いため、学校の先生方とともに学んでみたいとも考えました。約2年かけて研修セミナーを受講したことで、学生時代に得た古い知識を全般的にリニューアルすることができました。

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また、厳しい合宿では、僅かに抱いていた“中堅”の自負を打ち砕かれ…。この合宿は、働き出してからはなかなか持てないような、密度の濃い忘れられない3日間となりました。無事S.E.N.Sになるまでの3年間は、忙しくもありましたが、振り返ればとても有意義な時間だったと感じています。その後はというと、あっという間に1年が経過しますが、この1年はまだ何もS.E.N.Sとしてスタートできていないのが正直なところです。早くも反省…「S.E.N.Sになろう!」と思い立ったときの気持ちや、無事合格のお知らせをいただいてほっとしたときの気持ちに常に立ち返りながら、これから、S.E.N.Sの名に恥じない研鑽を重ねていかなければと思っています。

その子の背景を実態把握する力を

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私は,次のような悔しい思いをしたことがあります。他校の先生から,教室で落ち着かない子どもについての相談がありました。私は,もっていた精一杯の知識を伝えました。しかしその先生は,私の助言を採用することができませんでした。強面先生の意見を聞くことになり,厳しくする対応することになったからです。結局その子は2学期後半から,手がつけられなくなったとのことでした。専門家としての意見ならば,聞いてくれたかもしれないと思っていた時に,先輩が,「S.E.N.Sの講座を受講してみないか」と誘ってくれたのです。養成セミナーで学び始めると,腑に落ちることがたくさんありました。いただく情報の片っ端から読み漁りました。

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その後保護者が,発達検査のデータを持って来られました。S.E.N.Sだった私は,検査結果と実態から,具体的な手立ての説明をしました。帰り際,「先生,分かったわあ。ありがとう。」と。これからの子ども理解は,特別支援教育の視点が不可欠です。通常の学級担任であれば,尚更。UD化やSSTを取り入れて終わる話ではありません。その子の背景を実態把握し,行動・発達過程などを理解してこそ,真の支援ができます。共にS.E.N.Sとして学びませんか。

ご縁と出会いに感謝!

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「忘れ物?プリントは?」「単語が覚えられない、練習が足りないの?」「また、ケンカ?」通常の学級で担任、教科指導、部活動の指導をしながら、自分の経験則の指導だけでは効果が上がらない生徒と出会うことがありました。何か指導の切り口を増やしたいと思っていた時、偶然同僚から、竹田契一先生の講演会に誘われました。お話のなかで「これはもしかしたら、○○くんのこと?」「△△さんには違った学び方が必要だったの?」講演が終わる頃には、「生徒の認知特性を知り、支援していきたい。」と考えていました。

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その後、勤務した特別支援学校の先輩の先生に“S.E.N.S”を紹介いただき、養成セミナーの の中でLD・ADHDのアセスメントと指導について系統立てて学ぶことができました。現在、学校生活支援教員(LD・ADHD等通級指導担当)として通級指導、支援地域の学校巡回、こうべ学びの支援センターの巡回相談員の業務をしています。今後もS.E.N.S兵庫支部の研修に参加させていただき、最新情報やご指導を受けながら、通級による指導はもちろん、保護者相談、支援地域の先生方と生徒理解や支援の方法の協議に努めていきたいと思っています。

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